高齢者のレクリエーションお勧めネタ&アイデア「5月」

介護あれこれ


日の光も力強さを増し、もうすぐ風薫る5月がやってきます。老人ホームやデイサービスなどの高齢者施設でも、この頃ならではの季節感を取り入れた、楽しいレクリエーションを企画したいもの。

このコラムでは、5月にぴったりのレクリエーションお勧めネタや、5月にまつわるさまざまな話題のタネをご紹介。

毎日顔を合わせる利用者の方に、少しでも笑顔に、前向きになってほしいから、レクリエーションや話題のネタのストックは、ちょくちょく増やしていきたいもの。

ぜひ高齢者の方々との、楽しい時間に役立ててくださいね。

5月ってどんな月?

5月は旧名「皐月(さつき)」。もみから育てた稲の苗・早苗(さなえ)を、田んぼに移して植える時期のため、この名がついたと言われています。

5月は何といっても「端午の節句」が印象的ですね。大空をゆうゆうと泳ぐ鯉のぼりや柏餅、菖蒲(しょうぶ)を浮かべた菖蒲湯などに季節感を感じることでしょう。

5月の代表的なお花としては、さつきやバラ、アヤメに加え、母の日に関連してカーネーションなどが挙げられます。花の種類も多いですが、同時に緑も瑞々しく濃くなる季節。施設内の装飾には花ばかりではなく、新緑を模して明るい緑色の葉で飾り付けるのもおすすめです。

さらに鯉のぼりや兜、金太郎など、端午の節句にまつわるモチーフも取り入れてみましょう。5月ならではの季節感を手軽に演出でき、利用者の方やご家族に喜ばれます。

ところで5月に咲くアヤメには、「いずれアヤメかかきつばた」ということわざがあるのをご存知ですか?

アヤメとかきつばたがよく似ていて見分けが付きにくいことから、どちらも美しくて甲乙付けがたいときに使われます。昔は美人が2人並んだときに使ったようですが、今では美しさだけでなく、優れていて優劣がつけられないときにも使われます。

利用者さんがおしゃれをして2人並んでいたら、「○○さんと△△さん、いずれアヤメかかきつばたですね」なんて言ってみると、盛り上がるかもしれませんね!

レクリエーションのネタになる5月の記念日

5月2日頃:八十八夜

「夏も近づく八十八夜♪」5月が近づいてくると茶摘みの歌を口ずさむという人もいるかもしれません。春の歌を使って、高齢者施設で不動の人気を誇る歌レクはいかがでしょうか。

歌を歌って昔を思い出すと、ストレス発散になるだけでなく、脳が活性化して認知症ケアにも良い効果があると言われています。また、高齢になると衰えがちな嚥下(えんげ)機能や心肺機能など、身体を鍛える運動としても効果的。

以下に高齢者に人気の高い春の歌を挙げてみましょう。誰でも知っていて気軽に歌え、それぞれの春を思い出させて懐かしい気持ちにさせてくれます。ぜひ参考にしてみてくださいね。

・茶摘み
・朧月夜(おぼろづきよ)
・こいのぼり
・みかんの花咲く丘
・せいくらべ
・春の小川

5月5日:端午の節句


言わずと知れた端午の節句。鎧兜や鯉のぼりを飾り、男の子の成長や立身出世を願ってお祝いをします。

端午の節句をお祝いする食事として、関東では「柏餅」を、関西では「ちまき」を食べることが多いです。

柏の木は、新しい芽がでるまで古い葉を落とさない性質があるため「家督が途絶えない」縁起ものとして食べられるようになったのだとか。また、ちまきは、中国では古くから邪気を祓うものとされ、「災いを避ける」という意味があるそうです。

柏餅やちまきを食べると「5月だな〜」と感じる人は多いのでは?ぜひ利用者の皆さんにも食べてもらいたいところなのですが、もちもちとしたお餅はのどに詰まりやすく、嚥下機能の衰えた高齢者には危険なこともあるのが難点です。

豆腐や上新粉などを使うことで、誤嚥リスクの少ないお餅を作ることができます。柏の葉の塩漬けはインターネットや製菓材料店などで手に入るので、こうした代替餅に添えるだけでも5月らしい香りを楽しめますよ。

>嚥下しやすい“代替餅”料理をご紹介!

5月6日頃:立夏(りっか)(二十四節気)

そろそろ夏の気配を感じる頃が、二十四節気の「立夏(りっか)」。
昼間は汗ばむ陽気になることも多くなります。春から夏へ、季節が変化するこの頃は、体調管理にも注意が必要。

特に、日の光を浴びて外の空気を吸うお散歩や外出は、職員にとっても利用者にとっても楽しみなひとときですが、4月頃から急激に強まっている紫外線にはしっかりと対策を施しましょう。

この頃は暑さに体が慣れていないため、それほど汗をかいていなくても熱中症になることも。高齢者は暑さ寒さを感じにくいため、自分ではうまく調節できないこともあります。こまめに水分補給をする、脱ぎ着のしやすい服装で出かけるなど、周囲が注意して、高齢者を熱中症から守るようにしましょう。

>高齢者と介護者を、熱中症から守るために

5月9日:メイクの日

5月=May(メイ)+9日ということで、5月9日はメイクの日なのだそう。これをきっかけに、お化粧教室を企画してみるのもおすすめです。

女性にとってお化粧は、心を明るくし、前向きな気持ちにしてくれるもの。実際に高齢者にメイクを施すとストレスホルモンが減少したり、脳波を正常に近づけ、認知症の症状を軽減したりする効果が見られるのだそうです。

また、眉を描いたりファンデーションを塗ったりすることは、食事をするときの2〜3倍の筋力を使うのだとか(資生堂調べ)。単に外見を飾るということではなく、お化粧でこうした効果を引き出すことを「化粧療法」と言います。

外部のメイクセラピストに来てもらうのも良いですし、いろいろな理由でお顔に触れるのが難しければ、「ネイル」でおしゃれを楽しんでみてはいかがでしょうか?

マニキュアであれば、それほどコストもかからず、専門技術がなくてもできます。いろいろな色をそろえて、「私はコレがいい」「私はこの色!」とみんなでワイワイ選ぶだけでも気分が華やぎます。

爪は鏡を見なくても見えるので、心に与える影響も大きく、認知症のBPSD(周辺症状)が軽減したという調査結果もあります。

もちろんメイクやネイルをしない男性にとっても、鏡を見てひげを剃ったり髪を整えたり、帽子やマフラーなどでおしゃれをすることは、脳や心に良い影響をもたらします。

男性女性問わずみんなでおしゃれを楽しむレクリエーション、ぜひ企画してみてください。

5月27日:百人一首の日


鎌倉時代のこの日に完成されたと伝わることから、5月27日は百人一首の日。誰もが幼い頃一度は遊んだことのある、百人一首で遊んでみるのはいかがでしょうか。

ふつうにかるた取りとして遊ぶのも良いですし、坊主めくりもシンプルで楽しいものです。

また、チームプレーの「源平合戦」も楽しく盛り上がります。源氏と平氏の2チームに分かれて、テーブルに札を並べたら向かい合って座ります。読み手が読み上げる札を取っていき、多く取れた方のチームが勝ち。

ゲームを行ううえで気をつけたいことは、前に手を伸ばしたときに転倒しやすいこと。遠くの札は近くに座っている味方チームに任せて、椅子から立たないルールでやりましょう。職員は、参加者の足が地面についていることや、車椅子のブレーキがしっかりかかっているかを確認しましょう。

安全に行うことが難しければ、お気に入りの和歌を詠みあげて書き写したり、上の句から下の句を当てるクイズをしたりするのも良いですね。利用者の方の残存能力に合わせて、いろいろ工夫してみてください。

5月に旬を迎えるフルーツを使ったパフェづくり

5月はビワや甘夏、メロンなどさまざまな果物が旬を迎える季節。特にビワは、昔よく家庭の庭先で育てられていた果樹で、高齢者にはなじみ深い果物です。

また、メロンはアンデスメロンやプリンスメロンなど、いろいろな種類が旬を迎えて出回ります。

いくつかフルーツをそろえて、パフェを作るおやつレクはいかがでしょうか。

用意するものはフルーツ数種類とコーンフレーク、ゼリー、ヨーグルト、バニラアイスなど。安定性の良い器の底にコーンフレークを敷き、果物やゼリー、ヨーグルト、バニラアイスを盛っていきます。

果物を丸くくり抜く、好きなクッキー型で抜くなどして形を変えるのも楽しいですね。

食材のカラフルな色を見たり、どう組み合わせるか段取りを考えたりすることで脳が活性化します。また、果物を型抜きしたり、器にバランスよく盛りつけたりすることで手指の巧緻性も養われます。

おいしくてリハビリにもなるパフェ作り、ぜひ皆さんで楽しんでみてください。

幼い子供と関わる時間は最高のレクリエーション

5月5日はこどもの日。5月のレクリエーションの一環として、子供たちと交流する機会を持ってみるのはいかがでしょう?

高齢者にとって、幼い子供と関わることは良い刺激になり、精神的な活性化につながります。認知症のBPSDについても、子供に関わることで落ち着く傾向があるなど、一定の効果が見られるそうです。

近隣の保育所や託児施設などをリサーチして、交流できないか申し入れてみましょう。

内容は、子供と一緒に楽しめる手遊び歌や折り紙、風船バレーのような簡単なゲームのほか、伝承遊びや生け花など、高齢者が子供に教えられるものもオススメ。子供と一緒なら、高齢男性には「子供っぽい」と敬遠されがちなレクリエーションも、抵抗なく楽しんでもらえます。

子供にとっても高齢者との交流は、思いやりの心や考える力を育てるなど、心の発達に良い影響を与えます。双方にメリットのある世代間交流を、ぜひレクリエーションに取り入れてみてください。

5月の高齢者向けレクリエーション企画のポイント


そろそろ夏の足音が聞こえてくる5月は、過ぎゆく春を惜しむ季節。6月に入れば暑さが厳しくなり梅雨も始まるなど、外での活動は厳しくなります。

ガーデニング、菜園づくりや散歩といった、自然とふれあうレクリエーションが楽しめるのは今のうちです。

紫外線や熱中症に気をつけながら、爽やかな5月の空気をたくさん吸っておきたいですね。

【高齢者のレクリエーションお勧めネタ&アイデア】

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