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理想の老後ってどんなもの?~高齢者の意識調査から~

お悩み

rougo-1皆さんは理想の老後について考えたことがありますか?

歳をとって体が弱ってきたら、どこで誰と、どんなふうに暮らしたいか。そのためには何が必要か・・・。政府が行った高齢者の意識調査から、みんなの理想が見えてきました。理想が空想で終わるのではなく、それがかなう社会になるために、私たちにできることについても考えてみたいと思います。

歳をとったら、誰とどこで暮らしたい?

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歳をとったらどこで暮らしたいか、その答えの1位はダントツで「自宅」でした。70%以上の人が子供の家への転居も含め、住み慣れた自宅での生活を希望しています。一方でサービス付き高齢者住宅やグループホームなど、高齢者のための施設で暮らしたいという人も、合わせて15%ほどいました。
(資料:厚生労働省政策統括官付政策評価官室委託「高齢社会に関する意識調査」(2016年)より)

老後は誰とどう暮らすのがよいと思うか、という質問には、70歳以上では6割超が、子供と同居もしくは近居する、との回答。なかでも多かったのが、「息子夫婦と同居する」で22.4%でした。

ただし、おなじ質問を50代の人にすると、「息子夫婦と同居」と答えた人はわずか8.1%。若い世代ほど、息子か娘かにはこだわりがなく、また同居よりも、近くに住むという生活スタイルがよいと考えているようです。これからは長男家族と同居が当たり前とする考え方は少なくなっていきそうです。
(資料:内閣府「国民生活に関する世論調査」(2014年度)より)

介護が必要になったらどうしたい?最期はどこで迎えたい?

介護が必要な状態になったとき、どこでどんな介護を受けたいか、という問いに関しては、男女で意識に大きな差があることに注目です。

男性で最も多かったのは、自宅で家族に頼らず生活できるような介護サービスを受けて暮らしたいと考えている人で31%。その次に多かったのが、自宅で家族に介護してほしいと考える人で24%でした。

一方女性の答えはというと、家族に頼らず介護サービスを受けながら自宅で生活していきたいと考えている人は43%で、男性の約1.3倍に。さらに、家族に介護してほしいと思っている人は13.9%と、男性の半分近くに激減しました。女性のほうが家族に介護されることに抵抗があるようです。これには羞恥心の問題や、自分自身が介護の経験があって苦労を知っているからなど、いろいろな理由が考えられそう。

ただ、男女ともに自宅への愛着には変わりがない一方で、介護が必要になったら高齢者向けの施設や医療機関に移って介護を受けたいと考える人も、全体で25%と決して少なくはありません。

自宅で過ごしたいけれど、家族に迷惑はかけたくない・・・そんな揺れ動く気持ちが感じられるアンケート結果ではないでしょうか。
(資料:厚生労働省政策統括官付政策評価官室委託「高齢社会に関する意識調査」(2016年)より)

さらに、人生の最期を迎える場所についてもアンケートを実施。

「万が一、あなたが治る見込みのない病気になったら、最期はどこで迎えたいですか」という問いに対して、54.6%の人が「自宅」と答え、「病院など医療施設」と答えた27.7%を大きく上回りました。
(資料:内閣府「平成24年度高齢者の健康に関する意識調査」より)

ところが実際は、8割近くの人が病院など医療機関で死を迎えていて、自宅で看取られる人はだいたい1割強というのが現実。自宅で最期まで療養できない理由として、多くの人が「介護してくれる家族に負担がかかる」「急変したときの対応に不安がある」という2つの問題をあげています。ここには理想と現実の間に大きなギャップがあるようです。

幸せな老後のためのキーワードは「自宅」

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ここまで見てきたなかで、浮かび上がってきたキーワードがひとつあります。それは「自宅」。

体が不自由になろうとも、住み慣れた土地をなるべく離れることなく、長年かけて築き上げてきたコミュニティーのなかで暮らすことこそが、一番の老後の理想だということがわかってきました。

ではいつまでも自宅で自立して暮らすために、どういう取り組みが必要なのでしょうか。

元気に暮らしてきた高齢者は、当たり前ですが、急に要介護状態になるわけではありません。日々の生活の中で少しずつ体力や気力が衰え、自分でできることが減っていくことで、最終的に介護が必要な状態になっているはず。

高齢者が加齢とともに、心身の活力が低下して生活機能障害、要介護状態、死亡などの危険性が高まった状態のことを「フレイル(高齢者の虚弱)」といい、たとえば食欲を失って低栄養状態になったり、筋力が減ったり、認知機能が低下するなどがあげられます。多くの高齢者が、元気な状態からフレイルを経て、要介護状態になると考えられています。

フレイルになっていることに気づかないと、「急にいろいろなことが自分でできなくなった!」という印象になってしまい、介護する人にも心理的に大きな負担がのしかかります。

逆に、少しずつ活力が減っていっていること(フレイル)に気づき、気づいた段階できちんとサポートしてあげることで、要介護状態に陥るのを防ぐことができるんですね。

世間話で「フレイル対策」

フレイルになっている高齢者は、元気そうに見えても、どこかで何らかのサインを出しているはず。それに周囲が気づいてあげることが大切です。

たとえば大好きなはずの趣味のサークルを休んでいる、食事を抜いている、前見た時より痩せている・・・。ちょっとした変化に気づき、「どうしたの?」と声をかけてあげるだけでもきっかけになります。ご近所のお年寄りや、実家の両親など、会ったときに世間話感覚でいろいろ話してみましょう。会話すること自体、良い精神的なフレイル対策になります。

またお年寄りのなかには、「コレステロールが気になるから肉は食べない」「野菜中心の食生活だからヘルシー」など、誤った考え方を持っている方も多くいますが、肉や魚、卵など、タンパク質は高齢者にとっても重要な栄養のひとつ。しっかりと摂ることで筋力を維持でき、介護予防になることを教えてあげましょう。
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高齢者が幸せに暮らせる社会は、次の世代の希望

意識調査でわかったように、誰もが最期まで自宅で自立した生活を送りたい、そして愛する家族の負担にはなりたくないと願っています。

その気持ちを尊重できて、高齢者がいつまでも生きがいを感じながら幸せに暮らせる世の中にすることは、決して高齢者だけの問題ではありません。私たち次の世代にとっては、未来の自分の居場所をつくることにもつながります。幸せに暮らす先輩方の姿を見れば、歳をとることが楽しみになり、ちょっと大げさかもしれませんが、生きる希望が湧いてくるというもの。

そんな明るい未来に向けて、まずは身近なお年寄りと楽しく世間話をするところから始めてみるのもおすすめです!
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