介護の用語解説 ~知っておきたい基礎の基礎編~

資格・制度

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よく、介護制度は複雑で分かりにくいと言われます。介護に興味はあっても、聞きかじった情報だけでは全体像をつかめないどころか、まちがったイメージを育ててしまうことも。

今回は介護業界の全体像をつかんでいただけるよう、介護制度に関してひんぱんに耳にする基本的な用語解説をしていきたいと思います。介護に関してはまったく何も知らないという人から、なんとなくは知っているという人まで、それぞれの知識アップに役立てていただければ幸いです。

「介護保険制度」とは

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まず、第一に知っておきたいのが「介護保険制度」についての基礎知識。

介護保険とは、40歳以上の国民全員が加入しなくてはならない公的な保険です。

40歳になると、各医療保険料と一緒に介護保険料も徴収されるようになります。65歳以上になると、基本的には年金から天引きされます。

こうして集められたお金と公的資金を財源として、介護を受ける本人や家族の介護の負担を減らしながら、いろいろな介護サービスを受けられるようにするのが介護保険制度です。

なお、介護保険には民間のものもありますが、一般的に「介護保険」と言えば、公的なものを指すことがほとんどです。

「要介護認定」とは

要介護認定とは、介護保険のサービスを受けるために必要な最初のステップです。

調査員による調査と、かかりつけ医の意見書などをもとに、どのくらいの介護が必要な状態なのか(=要介護度)を下記の7段階に分けて決めていきます。

この区分に従い、利用できる介護保険サービスや利用上限が設定されています。要支援より要介護、そのなかでも数字の大きい方が、介護の負担も大きく、利用できるサービスも多くなることを覚えておきましょう。

要支援1 日常生活をほぼ自分で行えるが、身の回りの世話や外出などに見守りや手助けが必要な状態
要支援2 日常生活を送る能力がわずかに低下し、何らかの支援が必要な状態
要介護1 身の回りの世話に見守りや手助けを必要とするなど、部分的な介助を必要とする状態
要介護2 排泄や食事に一部見守りや手助けが必要とするなど、軽度の介助を要する状態
要介護3 排泄や食事が自分一人でできないなど、全般的な介助を要する状態
要介護4 歩行や両足で立つことが自分一人でできないなど、介助なしに日常生活は困難な状態
要介護5 身の回りのことがほとんどできないなど、介助なしに日常生活は不可能な状態

「ケアプラン」とは

ケアプランとは、多くの介護サービスがあるなかで、どれをいつ、どのくらい利用するかという介護の計画のこと。サービスを受けるにあたっては、まず自分たちに合ったケアプランをつくる必要があります。

一口に「要介護度○」と言っても、それぞれに障害の状態ややりたいこと、好き嫌い、ライフスタイルや介護する人の職場の事情などは異なります。自分たちにはどんなサービスが合っているのか・・・介護する人とされる人、それぞれの希望や背景、志向を十分に考え、みんなが幸せになれる介護計画を立てることが重要です。
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「ケアマネ」とは

「ケアマネ」とは「ケアマネジャー」の略で、正式には「介護支援専門員」と呼ばれる有資格者のことです。

良いケアプランづくりには、介護についての深い専門知識が必要です。また介護サービスを受けるためには、関連の機関との連絡・調整、手続きなど多くの手順がありますが、なかなか一般の人にはハードルが高いのが実情です。

そんなとき、介護する人とされる人の負担を減らすため、相談に乗ったりアドバイスをしたりして、ケアプランづくりを助けてくれるプロフェッショナル、それがケアマネジャーなのです。

良いケアマネのポイントは、

  • 情報やネットワークが広くて豊富であること、幅広い専門知識を持っていること
  • 介護する人、される人の話をきちんと聞き、誠実に対応すること
  • 公平中立で自分の考えやサービスを押し付けないこと

ケアマネに知識が求められるのはもちろんですが、最も大切なのは、介護家庭の気持ちやニーズをしっかりとくみ取ることができるコミュニケーション能力。ちなみに、ケアマネジャーになるためには、実務を5年〜10年以上経験したうえで、試験に合格し研修を終了する必要があり、合格率は15〜20%の狭き門となっています。
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「ホームヘルパー」とは

介護のことはよく知らないけれど、「ホームヘルパー」なら聞いたことがある、という人は多いのではないでしょうか。

なんとなく、お年寄りの自宅を訪問して掃除や洗濯をしてくれるお手伝いさんのように思っている人がいるかもしれませんが、正式には「訪問介護員」といい、これもれっきとした専門職。

介護が必要な人の自宅を訪問し、食事、排泄、入浴などの介助をしたり、調理や洗濯、掃除などの家事を援助します。お手伝いさんとは違い、庭の草むしりやペットの世話といった介護に直接関係のないことはお願いすることはできません。ホームヘルパーの仕事内容は、介護保険制度により細かく規定されているのです。

できるかぎり自立した生活を送ることは、お年寄りにとって何よりの介護予防。ホームヘルパーは必要な手助けをすることで、彼らの自立した生活を支えています。

社会との接点が少なくなりがちなお年寄りにとって、ヘルパーさんの訪問は生活の刺激にもなり、楽しみになっていることも少なくありません。介助で直接役に立つことはもちろん、そのなかで交わす会話など、何気ないコミュニケーションのなかにもやりがいが感じられるお仕事です。

ちなみに、介護職員初任者研修課程を修了すれば、ホームヘルパーとして働くことができます。

いざ!というとき役に立つ介護の知識

介護のしくみを理解する上で欠かせない基本用語の解説、いかがでしたでしょうか。

家族の介護は、いつでも誰にでも起こりうる身近な問題です。まったく知識がなかったという人は、基礎知識をもっておくだけでも、いざというときにきっと役に立つことでしょう。

そしてまた、介護業界はこれからの日本社会において、屈指の成長産業であることは間違いありません。不況もものともせず、これからどんどん力強く成長していくことが確実なわけですから、「自分には関係ない」と介護業界のことを知らずに過ごしてしまうのは、実はとてももったいないことなのかも・・・。

ぜひ少しずつ、介護についての知識を増やしていっていただきたいと思います。
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