認知症を正しく知ろうvol.2〜コミュニケーション編~

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認知症を正しく知ろう:コミュニケーション編
認知症を正しく知ろう(1)~種類と症状、対処法~」では、認知症そのものに関する基本的な知識をご紹介しました。今回はコミュニケーション編。

認知症を患っても、感情や好き嫌いがあるのは健康な人と何も変わりません。互いにストレスを避け、円滑なコミュニケーションをとるために、認知症の人のメンタルや心理的ニーズなど、ぜひ知っておきたい基本の部分をご紹介します。

BPSDはコミュニケーションしだいで軽減できる

認知症の症状のなかでも、周囲との関わりのなかでおこる「行動・心理症状(BPSD)」は、特に対応が難しいものです。心理的なBPSDで代表的なものは「不安」「不眠」「妄想」「抑うつ」など。行動に現れるBPSDで代表的なものは「徘徊」「不穏」「身体的攻撃性」など。

しかし幸いなことに、中核症状が回復不能であるのに対して、これらBPSDは周囲との関わりのなかで起こるため、コミュニケーションの取り方しだいで小さく抑えることができます。

認知症の人のきもち

初期の場合は、日常生活に支障が出はじめ、本人も何かがおかしいことは気づいています。自分が思うことや感じることと現実の間にズレが生じ、今までやっていたことを同じようにしようとすると、強い脳疲労を感じるようになります。しかし認知症であることを受け入れるには、かなり高い心理的なハードルを超えなければなりません。

認知症が進行すると、慣れ親しんだ風景や場、今まで培った人間関係、さらには自分自身など、さまざまなものを失う不安と、これからどうなるのだろうかという未来への不安が、何をしていてもつきまといます。その心の負担を少しでも軽くするのが、認知症ケアにおけるコミュニケーションの第一目的です。

「パーソンセンタードケア(その人を中心とした最善のケア)」を提唱したイギリスの故トム・キットウッド氏によると、認知症の人の心理的ニーズの中心にあるのは「Love:愛」なのだそうです。それをとりかこむ5枚の花びらのように、「Identity(自分であること)」、「Comfort(なぐさめ)」、「Inclusion(共にいること)」、「Attachment(結びつき)」、「Occupation(たずさわること)」の5つの要素があります。

5つの要素は互いに影響しあい、認知症の人の「愛」に対するニーズを満たします。そうすることでその人らしさを保つ認知症ケアができると、キットウッド氏は言います。
(参考文献:Tom Kitwood著 高橋誠一訳「認知症のパーソンセンタードケア」筒井書房)
認知症のひとの心のなか

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