高齢者とのコミュニケーションがグンとうまくなる技5つ

使えるハウツー

コツ4:認知症の高齢者と接するときは、相手の世界に行ってみる

認知症が進行している場合、現実とは全く違うことを言われることがあります。そんなときは事実と違うことを指摘したり否定したりせず、相手の世界に遊びに行く感覚でコミュニケーションをとってみましょう。

たとえば「家に帰りたい!」と徘徊してしまう認知症高齢者に「ここが家ですよ」と言い聞かせても問題行動は収まりません。相手の世界ではたしかに家ではないのですから、まずはそれを受け入れること。

心細さを感じている利用者の気持ちに寄り添い、「そんなに急がないで、もう少しゆっくりしませんか」「お茶が入りましたよ」などとやんわり話題をそらし、気分を変えてもらいましょう。

認知症の場合は、先生だった人、企業の取締役だった人など、その人にとって一番良かった時代に戻っていることもあります。

そんなときも相手の世界を否定せず、むしろ遊びに行く気持ちで、「先生、生徒が待っていますよ」「社長、大事な会議があります」と話を合わせてみましょう。不安な気持ちが落ち着き、介護がスムーズになることがあります。

危険なことや命に関わるようなことの場合は、別途対策を講じなければなりませんが、そうでない場合は相手の世界を受け入れ、上手に嘘をついたり話を合わせることも介護のテクニックのひとつです。

認知症の人は、自分が自分でなくなってしまう不安やとまどい、怒りや焦りといつも戦っています。また、起こったことをすぐ忘れてしまう一方、喜怒哀楽、快・不快といった感情はしっかり感じています。これらのことを心に刻んで、認知症高齢者と接するようにしましょう。

コツ5:非言語コミュニケーションを活用する


言葉よりももっと多くを伝えるのが「態度」です。

アメリカの心理学者・メラビアンの実験によると、言葉によって伝わる感情はわずか7%にすぎず、残りの93%が声の調子や視線やしぐさといった、非言語コミュニケーションによって伝わっているのだそうです。

高齢者が話をしだしたら少し前のめりになって、話に興味があることを伝えましょう。また、会話中は相手に対してあたたかいまなざしを向けるようにしましょう。

相手が落ち込んでいるなら、背中をさすってあげたり、手を握ってあげたりするのも良いことです。

もちろんこうした態度は、なかなか取り繕ってできるものではありません。心から高齢者とコミュニケーションをとるのは楽しい、もっと話を聞きたいと思うことが、非言語コミュニケーションを上手に使えるようになる一番の近道です。

高齢だからといって特別ではない


高齢だからといって何も特別なことはありません。「人から認められたい」という欲求は、老若男女問わず、誰の心のなかにも存在します。

その人の声に真摯に耳を傾けることで、その欲求を満たし信頼関係を築くことができます。

高齢になると頑固になったり、怒りっぽくなったりするから、コミュニケーションがとりづらい・・・そんな風に思い込んでいるとしたら、それは間違い。

歳をとるにしたがって、私たちは誰でも体の機能が衰えていきます。話を聞いてくれない、何も話してくれない、気難しいといった印象は、単純に聞こえないだけ、発語がしにくいから黙っているだけ、といった老化現象の現れである可能性が高いのです。

逆にそれらの点に注意して会話すれば、長く生きて多くの人生経験を積んだお年寄りとの会話は、私たちにとってとても刺激的で味わい深く、おもしろいものであるはず。

高齢者と楽しくコミュニケーションをとっている先輩介護士を、注意してよく見てみましょう。低めの声ではっきり、目を見て、ジェスチャーも交えながら・・・きっと先輩介護士は、前述の5つのワザを自然に使っています。

これらのコツを少し意識しながら、ぜひ高齢者とのコミュニケーションを楽しんでみてくださいね。

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