あなたの資格が介護の現場で活きる!機能訓練指導員とは?

介護の仕事

リハビリ指導する機能訓練指導員

柔道整復師やあん摩マッサージ指圧師、はり・きゅう師は、整骨院や接骨院、鍼灸院などで患者様のからだをケアするのが仕事ですが、実はこれらの資格を持っていると、ある職種として介護の現場でも活躍できます。

それは、「機能訓練指導員」。高齢者の自立をサポートするリハビリのプロとして、介護現場でますますニーズが高まっている職種です。

とくに、これまで介護現場になじみの薄かった柔道整復師やあん摩マッサージ指圧師、はり・きゅう師の資格を持つ人が介護の分野に参入することで、人材不足解消への期待が高まっています。
しかし、それだけではありません。
からだのことを熟知したこの3つの資格ならではの専門的な知識と技術が、介護の現場に求められているのです。

このコラムでは、3つの資格保有者が介護業界で活躍できる理由や機能訓練指導員として働くメリット・デメリットをご紹介します。

「機能訓練指導員」とは?

介護保険法にもとづいて、特別養護老人ホームやデイサービスセンターなどの介護福祉施設に必ず一人以上を配置することが義務づけられている職種です。その仕事は、利用者様が自力で日常生活に必要な身の回りのことをできるように、歩行訓練や筋力トレーニング、その他運動の指導を行うこと。利用者様本人やご家族とも話し合いながら、その人に合わせた機能訓練計画を作成します。

機能訓練指導員として働くには、次の8つの資格のうちいずれか一つが必要です。

1、正看護師
2、准看護師
3、理学療法士
4、作業療法士
5、言語聴覚士
6、柔道整復師
7、あん摩マッサージ指圧師
8、はり・きゅう師

高齢化が進み、ますます介護分野の必要性が高まるなか、他分野の職種を介護業界に参入させることで、現場の人材不足を解消しようとするねらいがあります。

3つの資格の仕事内容とは?

リハビリ訓練の様子

・柔道整復師とは?
高齢者は、転んで脱臼やねんざ・打撲などの怪我をすることがあります。また、足腰が弱くなったり関節可動域が狭くなったりと、からだの悩みも多いもの。柔道整復師は、手術を受けることが難しい高齢者に、整復やテーピングによる固定、運動指導によってからだの機能を回復させ、痛みをやわらげる施術をおこないます。

・あん摩マッサージ指圧師とは?
「肩がこる」「腰が痛い」「足が痛い」という悩みをかかえている高齢者はたくさんいます。あん摩マッサージ指圧師は、こうしたからだの不調を聞き、張りや凝り、痛みの状態に応じたマッサージや指圧、指導をおこないます。

・はり・きゅう師とは?
はり・きゅうによる施術は、自然治癒力を高め、病気の予防や改善をするもの。薬より副作用が少ないため、高齢者にも安心・安全なケアとして介護分野でも期待が高まっています。
※はり・きゅう師は、2018年に機能訓練指導員の資格要件として新たに認められるようになった資格です。柔道整復師やあん摩マッサージ指圧師とは異なり、機能訓練指導員が在籍する施設で半年以上の実務経験が必要です。

柔道整復師、あん摩マッサージ指圧師、はり・きゅう師が介護で活躍できる理由

介護の分野での活躍が期待されている3つの資格、柔道整復師・あん摩マッサージ指圧師・はり・きゅう師。一般的には接骨院や整体院、鍼灸院で施術をしますが、介護の現場でも、そのスキルを存分に活かすことができるでしょう。

1、医療の知識とプロの技術が生きる
介護の分野で、柔道整復師やあん摩マッサージ指圧師やはり・きゅう師が活躍できる大きな理由は、骨や関節、筋肉などからだの仕組みを理解し、医療知識にもとづいて一人ひとりの症状に合わせたケアや指導ができることです。

2、資格への信頼度が高い
柔道整復師もあん摩マッサージ指圧師、はり・きゅう師も、専門学校等で3〜4年学んで卒業し、国家試験に合格してはじめて取得できる資格です。簡単には取得できない資格だからこそ、介護職員からは一目置かれる存在。古くからある医療技術なので高齢者からの信頼も厚く、良好な信頼関係を築きやすいでしょう。

3、高齢者への対応力が優れている
接骨院や整骨院、鍼灸院などで勤務した経験がある人は、高齢者の治療やケアにたずさわる機会が多かったはず。高齢者への対応にも慣れているため、介護現場で即戦力として働くことができます。

機能訓練指導員として働くメリット・デメリット

リハビリ訓練の説明を聞く様子

・メリット
1、幅広い知識を得てスキルアップできる
介護業界に就職すれば、介護福祉士や看護師、理学療法士、作業療法士など他職種の職員と連携をとりながら、チームで介護サービスを提供することになります。自然と介護への知識が深まり、コミュニケーションスキルも身につきます。

2、仕事と家庭を両立しやすい
接骨院や整体院、鍼灸院などは、お客様のニーズに合わせて夜間営業や残業をすることもしばしば。いっぽう機能訓練指導員になれば、決まった時間に利用者様の機能訓練や指導を行うため、残業は少なめ。とくにデイサービスは夜勤がなく、完全週休二日制になっている施設が多いので、子育て中の人でも働きやすい職場環境です。

3、年収アップを目指せる
人材不足が続く介護業界において、機能訓練指導員はなにかと重宝される存在。そのため、好待遇で求人が出ていることもめずらしくありません。資格手当も出るので、介護業界に転職して一気に年収アップを目指すことも可能です。

・デメリット
1、介護の仕事を覚える必要がある
日々の書類作成や他の職員に介助の指導をすることも機能訓練指導員の仕事のひとつ。また、施設によっては、身体介護やレクリエーションなどが業務に含まれることもあります。最初のうちは新しく覚えなければいけない仕事もあるでしょう。しかし、介護の知識は決してムダにはなりません。将来的にケアマネジャーを目指すなど、その後のキャリアアップへの可能性も広がります。

2、専門家としての視点が求められる
機能訓練指導員は、一つの施設に必ず一人以上配置することが定められていますが、同じ資格をもつ人が複数人いるとはかぎりません。そのため、専門家としての知見を求められる場面も多く、より大きな責任感や知識が必要に。しかし、介護施設で周囲の人から頼られる存在となり、そのぶんやりがいもたくさん得られるでしょう。

介護・福祉業界での実務経験がなくても転職できる?

機能訓練指導員の求人には、介護未経験者歓迎の案件がたくさんあります。もちろん、介助の指導や書類の書き方など、転職後に新しい知識・スキルを身につける必要はありますが、実際に仕事をしながら覚えていくこともできるので、心配しなくても大丈夫。介護施設によっては、入社後に新人研修会や勉強会でフォローしてくれる場合もあります。

機能訓練指導員への転職が自身の価値を高める

高齢者に寄り添う様子

介護予防が重視されるなか、機能訓練指導員への需要は高く、社会的にもその価値は高まっています。資格で得た医療の知識を介護現場に活かすことができ、医療と介護の橋渡し役としても大きな役割を持つことができるでしょう。給与面でも高待遇ですが、なにより、高齢者一人ひとりとじっくり寄り添ってケアできるため、喜んでもらえたり感謝されたりと、やりがいの大きな仕事です。実際に、接骨院や整体院から機能訓練指導員として介護の現場に転職する人も増えています。すでに資格を持っている人は、ご自身のキャリアアップを目指して、新天地へチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

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